【明日から実践】愛犬の認知症を予防を、日々の散歩を工夫しよう!

人間の健康管理は大人になれば、自分自身で行うことができます。

ですが、犬は一生飼い主のもとでの管理となります。

もちろん、その子の持って生まれた生命力に抗うことができないケースだって多々あります。

ですが、普段の生活のなかで少し心がけることで、予防できるのならば取り組んでみたいと思うはずです。

その一つに「犬の認知症」があります。

今回はその発症率を下げるために心がけた方が良い「散歩の仕方」について解説します。

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目次

認知症のリスクが約6.5倍

イギリスの科学誌「ネイチャー」が犬の認知症に関する研究を発表しました。

そこで、私が気になる一部を抜粋したのが下記となります。

イヌが10歳を超えると、1年ごとに神経変性疾患であるイヌ認知機能障害(CCD)を発症する相対リスクが50%以上増加し、CCDを発症するリスクは、活発でないイヌの場合に、非常に活動的なイヌの約6.5倍になっていることが判明した。

2022年8月26日獣医学:歳を重ねるごとに高まるイヌの認知症リスク nature asiaより引用

「CCDを発症するリスクが活発でない犬の方が約6.5倍高い。」

この結果は、ある程度想像はつくと思いますが数字の大きさに少々驚きました。

医療などの発達により犬の長寿化が図られこと自体歓迎すべきことです。

一方で、新たに人間と同じような病が増えています。

できることなら「いつまでも健康で長生きしてもらいたい」、というのが飼い主共通の願いではないでしょうか。

そのために取り組むべきことは、各分野にあるかと思いますが、今回は「非常に活動的なイヌ」にスポットを当て掘り下げてみたいと思います。

「刺激」と「適度な運動」が大事

「非常に活動的」を目指すには「刺激と適度な運動」を与えることが重要です。

言い換えれば「頭を使う遊びや運動を日常的に行う」ということです。

その代表的な行為が「散歩」ではないでしょうか?

ほとんどの犬が好きなことですし、苦手な子も克服させてあげれば喜んで行くようになったりします。

「お散歩は犬と暮らす以上は切っても切り離せないもの。」

同じ散歩をするなら「刺激と適度な運動」という目的を持って行う方がよくありませんか?

今からそのポイントをお教えします。

毎回違うコースを歩く

毎日、毎回同じコースを歩いていると愛犬もマンネリ化し、当然刺激も少なくなります。

「今日はどの道を歩くかは飼い主の気分次第」が理想です。

行きと帰りも別ルートを使うとさらに良いですね。

組み合わせに限界があったとしても、ランダムに変えてみてください。

なお、ドッグトレーニングとしても効果があります。

詳しくは下記記事をご覧ください。

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凸凹道やアップダウンのある道を歩く

普段の散歩コースを振り返ってみてください。

整備された歩道や、平坦な道ばかりではありませんか?

階段やアップダウン、砂地や凸凹した道がありますか?

私は、以前愛犬と行くハイキングイベントをよく実施していたのですが、アウトドア初参加のワンちゃんの場合、山道などの歩き方がぎこちなかったり、段差があれば登ることをためらう子が結構いました。(小型犬に多いです。)

飼い主が手助けしようとすると、その度に「自分で考えさせてください。」と見守るよう促していました。

どう歩いたり、登ったりすればいいのか、自分で考えたり、他の犬の歩き方を真似したり、ときにはつまずいたり、落ちそうになったりしながらも、頭を使って工夫して進む姿にどの飼い主さんも感動を覚えます。

ワンコはワンコで、どんどん自信がつき、本能が目覚め、イキイキした目になり、参加すればするほど、野生犬なみに歩けるようになっていきます。

頭も体も使い切って家に帰ると、今まで見たことがないくらい爆睡をすると、驚く飼い主もいます。

平坦な散歩道では、彼らの潜在能力を発揮することはできません。

実際、平らな場所にあるドッグランよりも、凸凹やアップダウンのあるドッグランの方がはしゃぐワンコも多いと思います。

刺激的で適度な運動としては重要なポイントだと私は考えています。

ぜひ、ご近所でそのような場所を複数見つけて、散歩コースに取り入れてみてください。

我が家の散歩コースの一つです。海辺の岩場を歩きます。
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メリハリをつける

同じコースでもメリハリをつけることで、マンネリ化を防ぐことはできます。

具体的には、同じペースで歩くのではなく、早歩きや小走りを定期的に入れてみてください。

呼び戻しのトレーニングをしながらもいいですね。

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飼い主が楽しむ

私の中ではこれが最も重要だと考えています。

同じ道を同じように歩く日々だと、愛犬の前に飼い主がマンネリ化します。

義務感などから、いやいや散歩に行ったりしていれば愛犬は見透かします。

刺激のないストレスが溜まる散歩は健康的とは言えません。

大切なことは、まずは飼い主自信が楽しめる散歩をするかどうかです。

私は、知らない道を歩くのが大好きで、できる限り同じ場所を通らないようにしています。

何十年と同じところに住んでいても、未開拓ルートは意外とあって、「ここに出るんだ」「こんなお店があったんだ」など新発見することを楽しんでいます。

ときには行き止まりで引き返すこともありますし、方向感覚がわからなくなる時もありますが、いざとなればスマホのナビ機能で帰ることができます。

「飼い主が楽しければ愛犬も楽しい」

これは、長年ドッグイベントを実施してきたなかで実感していることです。

まずは飼い主自信が楽しめる散歩の工夫をしてみてください。

週末はおでかけ散歩をする

そうはいっても1年365日、近所で楽しく刺激的な散歩をできるかと言えば、さすがに難しかったりします。

そこで、お休みの日には電車やバス、自動車で少しだけ遠出をして愛犬とお散歩してみてはいかがでしょうか。

愛犬と一緒ならば、初めて訪れた街でも違和感なく歩けたりするのが不思議なところです。

ドッグカフェやテイクアウトのお店で美味しい物を買って、海や公園に行き、凸凹道や砂浜を歩くのもいいですね。

知らない土地の方が、思っているよりも歩いていることもあります。

まずは、隣の駅や、普段降りないバス停で途中下車するなどして、愛犬ととことん歩きまくってください。

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飼い主も健康になろう

当然ですが、歩くことは飼い主にとっても認知症予防につながるようです。

中之条研究では、「5000歩・速歩き7.5分」以上の身体活動の人とそれ未満の人とでは、認知症の発症率に明らかな差があることがわかりました。

やってはいけないウォーキング 青柳幸利先生著

1日の歩数は少なすぎず、多すぎず、ちょうど良いバランスで長く続けることが重要です。

毎日、楽しくお散歩をすることが、飼い主にとっても愛犬にとっても健康維持に繋がると考えると、嬉しくなりませんか?

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まとめ

昨今、「健康寿命」が注目されています。

健康寿命(けんこうじゅみょう)

WHOが提唱した新しい指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間。

国連の世界保健機関(WHO)は健康寿命という新しい寿命の指標を取り入れました。これまでの平均寿命はいわゆる「寝たきり」や「認知症」といった介護を要する期間を含むため、生涯の健康な時期とに大きな開きがあることが指摘されておりました。

日本ではこの寝たきりの期間が欧米各国と比べても長く6年以上にわたります。
厚生労働省の掲げる「健康日本21」でもこの「健康寿命の延伸」を目的に種々の施策がなされています。

厚生労働省

上記はあくまで人間の指標ですが、犬にも当てはまると思います。

明日からでも散歩をクリエイトして、健康寿命を飼い主も愛犬も伸ばしていきましょう!

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