一人暮らしで犬を飼うなら『6ヶ月目以降のワンコ』がおすすめな理由

「一人暮らしで犬を飼っていい?」

答えはもちろん「はい」です。

実際、運営していたドッグイベントでは年間数千人の方々にご参加いただきましたが、少なくとも3分の1は一人暮らしの皆様でした。(なかには、ほぼ100%に近いイベントもありました。)

どなたも愛犬との暮らしを満喫されているばかりでした。

だからと言って、悩みを抱えていないわけではありません。

充実したドッグライフを過ごすための紆余曲折はあったと推察されますし、実際に悩みを吐露いただいたことも多々あります。

それらは多方面に渡りますが、今回は「犬を飼う前」の準備に焦点を絞り「こんなはずではなかった」とならない大切なポイントを、ブリーダー紹介サイトを立ち上げた経験から解説します。

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目次

「衝動飼い」はしない

これは、何も一人暮らしの皆さんだけに適用される話ではありません。

犬を飼おうとしている方全員に当てはまる話です。

私もこの業界に関わる前の若い頃、犬不可のアパートなのに「衝動飼い」をして、飼い切れず里親に出したというやってはいけない過去を持っています。

住居はもとより、知識から、準備から、経済面から何から何まで不十分だったくせに「何とかなるだろう」と勢いで飼いました。

結果、何ともならず事態は悪化するばかり。

とうとう限界がやってきて里親探しを始めました。

素敵な里親さんに巡り合え、幸せに過ごしている写真を定期的に送られるてきたことがせめてもの救いですが、その子に大きな傷を、ご近所には多大な迷惑をかけてしまいました。

「衝動飼い」ができる人たちは限られていると思います。

それは、「四六時中愛犬と一緒に過ごすことができ経済的にも余裕がある」といった人たちだと思います。

決して「お金持ちで時間がある人だけが犬を飼えばいい」と言っているのではありません。

より慎重に入念に生活環境に応じた準備を行う必要があるということです。

その中でも、とりわけ重要なことは「パートナー(伴侶犬)探し」です。

子犬のときに迎え入れない方が良い理由

一人暮らしで愛犬を迎え入れたときの悩みの多くは「子犬のときにお留守番をさせること」です。(これは、共働きのご家庭にも当てはまると思います。)

「離乳食をどうあげるか」「トイレトレーニングやしつけをどうするか」「万一愛犬の体調が急変したらすぐに対応できるか」など迎え入れる月齢が早ければ早いほど、手間暇を多くかけてあげる必要があるだけに悩ましい問題です。

それに、生後約1ヶ月から約3ヶ月頃までを社会化期といい、この時期に社会性を身につけさせることが極めて重要となります。

社会化とは簡単に言えば「集団社会で過ごす上でのルールを学ばせる」ことです。

これは、好奇心が高く柔軟性や順応性がある時期に行うのが最も効果的で、月齢が経過すればするほど警戒心が強まり学ばせることが難しくなっていきます。

本来であれば母犬がすべきことを飼い主が引き継いで行う必要があるのですが、留守番ばかりでは学べません。

それらのことを犬を飼った後しばらくたって知り「もっとこうしてあげればよかった」と後悔されている方も多いですし、実際その時期に行うべき教育ができなかったことが要因による社会化不足による問題も見受けられます。

理想は、子犬を迎え入れ飼い主がつきっきりでお世話をし、社会化教育などを行うことだと思います。

ただ、それが難しいのであればある程度落ち着いた月齢に達したワンコをおすすめします。

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6ヶ月以降のワンコを手に入れよう!

生後6ヶ月以降で我が家に来たひかる子です。(ウィペット)

理由は下記の通りです。

  • 離乳食やワクチン接種も終わり、子犬時に発生しやすい病気の心配もなく、基本1日2回の食事でOKで、ある程度留守番もできる。
  • 社会化教育を行なってくれる。(入手先によりけりですが・・・)
  • トイレトレーニングなどの一般的なしつけが入っている。

我が家の愛犬のうち1頭は縁あってブリーダーから生後6ヶ月以降に貰い受けました。

その月齢の子を飼うのははじめてだったのですが、母犬に教育を受け、兄弟に揉まれ、十分な社会化教育が施された状態でやってきたので、私がしつけの基本から行う必要は一切ありませんでした。

甘噛みもせず、穏やかな子でトイレトレーニングも入っていたので教える必要もありません。

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留守番も一定時間問題なくできますし、クレートトレーニングもできています。

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子犬に比べて新しい家族と慣れるのに少し時間がかかるかもしれませんが、お留守番をさせることが多いのであればそれ以上のメリットがあると思います。

もちろん、それらは犬種や個体差、どこから入手するかによって大きく変わってくるかと思います。

次に入手先についてご説明します。

生後6ヶ月以降のワンコ入手方法は?

ブリーダーからがベストです。

理由は下記などが考えられます。

母犬がいる

犬を育てるプロから直接の教育を長く受けられます。

兄弟犬がいる

順次譲り先が決まりいなくなりますが、兄弟犬と1日でも長く触れ合うことも重要です。

その犬種・個体のプロである

個体の特徴、性格、病気などを知り尽くし、それらを踏まえ対応してもらえます。

うちの子が幸せになってもらいたいと誰よりも願っている

ブリーダーさんに「6ヶ月まで預かってもらうことはできますか?」と尋ねてみてください。

もちろん、断られたり、預かり料が必要な場合もあるかと思います。

ですが、事情を説明して「大切にしたい思い」を真剣に伝えればOKな方も多くいらっしゃいます。

預かり料も、生後約2ヶ月に迎え入れたとして、ワクチン代や病院代、それまでの食事代やトリミング代、ドッグホテルや犬の保育園などに連れて行く可能性なども考えるとある程度は許容範囲だと思います。

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大切なブリーダー選び

「ブリーダー」と名のつく方なら誰でも良いわけではありません。

繁殖業者やパピーミル(子犬工場)に近いブリーダーだっていますし、高額な預かり料をもらいながらも放置されることだってあります。

まず、HPやSNSでブリーダーを探す上で下記ポイントを注意しながら探してみてください。

単犬種あるいは数頭のみ取り扱ってる

ひとつひとつの犬種は非常に奥が深く、複数犬種のブリーディングを行うには相当な知識が必要となります。

できる限り家庭環境に近い場所に犬舎がある

別棟ではなく、同じ屋根の下で暮らしている方が、きめ細やかなサポートが可能となります。

HPやブログ、SNSで日常の様子などをアップされている画像や動画をご確認ください。

母犬や兄弟犬と触れ合う時間を十分にとっている

社会性を身に付ける上で必要です。

こちらもHPやブログ、SNSなどでその様子を頻繁に出していると安心ですよね。

トイレトレーニングなどしつけ全般のことを行なっているか確認する

HPなどに「特徴」として記載している場合もありますし、なければ尋ねてみてください。

目当てのブリーダーが見つかりましたら、必ず犬舎見学をお願いしてみてください。

コロナ禍でもあり、断れれる可能性もありますが、その場合はご縁がなかったと諦めて別のブリーダーを改めて探すのもひとつの選択肢です。(その代わり、訪問する際はブリーダーが指示されるマナーについてもきちんと守ってください。)

犬舎見学をした際に、まず感じることが「におい」だと思います。

良いブリーダーの犬舎(自宅)は一般家庭で犬を飼っている家のにおいとあまり変わりません。

私も今まで何百と訪問したことがありますが「本当に犬がいるの?」と思うことも多々ありました。

ぜひ、そのあたりをひとつチェックしてみてください。

そして、できれば、複数の犬舎に行かれることをおすすめします。(衛生上同じ日に行くことは控えてください。)

そのなかから「このブリーダーなら信頼できる」「この犬舎のワンコが欲しい」と思えるブリーダーを探してみてください。

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焦りは禁物

良質で、気に入った子犬がいて、快く6ヶ月預かってくれるブリーダーを探すのは正直簡単ではありません。

人気のブリーダーは、子犬自体譲り受けるのに数年待ちといったケースもザラにあります。

長期戦覚悟の上で気長に根気よく探されることを強くおすすめします。

まとめ

週末、愛犬とたっぷり遊ぶことを目標に平日仕事を頑張っている一人暮らしの方も相当いらっしゃいます。

私もイベント現場に出ていたとき、遊びすぎて爆睡している我が子を満足そうに見つめるお客様を眺めていると嬉しくなりました。(むしろ、そういった皆様を満足させたくてドッグイベントクラブを立ち上げました。)

そして、また次の週末まで「お留守番が多くなるけどごめんね」と寝顔に言って明日からの仕事を頑張るドッグライフも素敵だと思います。

「飼い主が幸せなら愛犬も幸せ」

それが私の持論です。

そのためにも出だしがとても重要です。

良いブリーダーと巡り合うまで焦らず気長に探してみてください。

このブログを読んで、私の反省すべき経験(衝動飼い)を送る人がいないことを心より願っています。

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