ワンコも食べることが大好き。
昔と違って、同じものを与え続ける時代ではありません。
うちの子「食欲がない」と思っていたら、実はその食事が嫌だったと言うことはよくある話。
この記事では、ドライフードだけではないワンコの食事の種類を解説します。
犬の食事にはどんな種類がある?
大きく分けて下記分類になります。
- ドッグフード
- 手作り食
- バーフダイエット
ドッグフード
犬のご飯で最初に思い浮かべるのは「ドッグフード(ペットフード)」ですよね。
ブリーダーやペットショップからワンコを飼うときに「うちの子はこのフードを食べさせています。」と紹介され、それをしばらく愛犬に使用しているご家庭も多いと思われます。
私がこの業界に入った25年前は数社しかありませんでしが、今は飼い主さんが迷うぐらい多くの高品質フードが発売されています。
さらに、ドッグフードは大きく3つのタイプに分かれます。
それぞれ「水分含有量」によって分けられています。
ドライフード
水分含有量が10%程度のフード。
ドッグフードの代名詞と言えばこのタイプだと思います。
長期保存が可能で扱いやすいのが最大のメリット。
また、重量あたりの栄養価が高いのも特徴です。
原材料も牛、鳥、馬、羊、鹿、カンガルー、ヤギ、魚、オーガニック野菜・穀物や、最近では昆虫食など実に多種多様な食材を利用しています。
種類が多すぎて「うちの子に合う食事はどれ?」と迷う飼い主も多いかと思われます。
半生フード
楽天市場より
水分含有量が25%〜35%程度のフード。
ドライフードより嗜好生が高いので食いつきがよく、また柔らかいのでシニア犬などが食べやすいという特徴があります。
ですが、水分を多く含んでいる分いたみやすいので添加物を多めに使用している場合もあります。
最近は個包装などで極力使用しないタイプも増えてきています。
気になる方は成分表示をしっかりと確認の上お選びください。
ウェットフード
水分含有量が75%程度のフード。
素材を生かした状態で缶詰など密封状態にして売られています。
開封しなければ長期保存も可能で、非常食として置いておくのもありです。
大抵のワンコが好きですよね。
ただ、フードのなかでは少し価格が高めなので毎食となると家計的に負担かもしれません。
手作り食
私が子供だった頃は、外飼いでご飯も人間が食べた残り物を与えていたご家庭も多くあったと思います。
我が家もそうでした。
ご近所の方も余り物を入れてくれていました。
時代ですね・・・。
手作り食はこのようないわゆる「残飯」ではなく、愛犬のために、愛犬の健康を考え調理する食事となります。
最近では犬専門の「惣菜屋さん」も増えてきました。
自分たちでは食べきれない食材を調理前に分けておいて、愛犬用に使用するなどフードロスの観点からも注目されています。
ただ、犬に与えてはいけない危険な食品、体質的にアレルギー症状がでる可能性であったり、生がいいのか、加熱処理した方がいいのか、1日に必要な栄養素の管理など一定の知識が必要となってきます。
まずは、ドッグフードを主食とした上で補助的に手作り食をあげるところからスタートするのも良いかもしれません。
バーフダイエット
楽天市場より
犬は基本肉食ですが、野生だと獲物を捕らえたあと生肉を食べています。
そして、その消化は加熱処理したものよりも得意だと言われています。
その食性を生かし、生肉を中心に、骨・果物・野菜・卵や乳製品・内臓などをバランスよく配合して作られたものがバーフダイエットとなります。
バーフ(BARF)とは「生物学的に適切な生の食材(Biologically Appropriate Raw Food)」の略称となります。
まだバーフダイエットが日本に流通する前、私も「生食」にたどりつき骨つき肉や、鶏頭などを愛犬に与えていました。
鶏頭を与える前にくちばしを取り除いていたのですが、その時目が開くのが何ともでした・・・。(汗)
うちの子にあった食事は?
ブリーダーやペットショップで犬を迎えたときに「このフードを使ってます」と数袋つけてもらってから、そのまま同じものを与え続けているという飼い主もいるかもしれません。
また、こだわりのあるブリーダーさんは子犬を販売する条件として指定する場合もあります。
私の考えとしては、上記のような契約に盛り込まれていないのであれば、ある程度成長したあといろいろ試してみるのは良いことだと思っています。
私自身、ドッグフードから始まり、半生やウェットも試し、生食、バーフダイエット、簡易的な手作り食へと移行しドッグフード(ドライ)に戻ってきました。
現在はなくなるたびに、次に気になるブランドを購入し与えています。
ときには、その日の食材によって柔軟に野菜や肉などを愛犬に与えたりしています。
私がフード選びで思うことは下記3点です。
- 適切な知識を学び、うちの子にあうフードを考えること
- 経済的に負担のない範囲であること
- 愛犬が喜んで食べること
適切な知識を学び、うちの子にあうフードを考えること
盲目的にドッグフードを与えている方が多いですが、しっかりとした知識を身につけることは重要です。
私は「なぜ同じものを毎日与え続けてと言われるのだろうか?」「そもそも総合栄養食って何だろう?」「犬は飽きないのかな?」など疑問に思ったのがきっかけでした。
調べれば調べるうちに「常識だと思っていたことがそうじゃなかった。」「愛犬のために良かれと思っていることが実は有害だった」といったこともたくさんありました。
今はインターネット上で信頼できる情報が簡単に手に入る時代になりました。
神経質になりすぎる必要はありませんが、うちの子の体質や目的に応じ、各タイプのメリット、デメリットを把握し与えることができるといいですね。
経済的に負担のない範囲であること
以前運営していたドッグイベントに参加された飼い主さんたちが「私よりうちの子の方が食費が高い」といったことをよくおしゃってました。
それで不自由なく暮らしているのであれば全く問題ありません。
ですが、無理をして愛犬に高価な食事を与えるのは行き過ぎだと思います。
飼い主が偏食ばかりして体を壊せば元も子もありません。
こだわればきりがないです。
最近は、一般的な価格でも品質の良いフードが出回っていますし、食材を飼い主と愛犬で分け合うなどすれば抑えられます。
あくまで家計のバランスを考えた上でお選びください。
愛犬が喜んで食べること
食事に関する質問をされたときに私はよくこのように尋ねています。
「『あなたの体のためだから』と言われ、ほとんど味のしない食事をずっと取らされるのはどうですか?」
大抵の方は嫌だと答えます。
私も絶対に嫌です。
ここからは私見です。
犬は基本強い匂いのあるものを好みますし食欲も増します。
ですがそれは味が濃く多少体に悪い場合もあります。
犬だってときには「(犬の)ファーストフード」的なものを食べたい日もあるかと(私が勝手に)思ってます。
少なくとも飼い主である自分自身がハンバーガーやラーメンを食べているのに、愛犬に対して「お前はダメ」と私は言えません。
人間でも1日で必要な栄養を摂ることは難しく、「野菜不足だから今日は多めに食べようか」など数日を通しバランスを整える方が多いかと思われます。
理想は栄養価も高くバランスもよく味も最高な食事ですが、難しい場合たまには愛犬にとって嗜好性の強いものを与える日があってもいいのではと思っています。
私は「目を輝かせ、ヨダレが自然に出てきて、一気に食べてしまう」そんなうちの子を見るのは幸せだったりします。
もちろん、愛犬の体質、病気有無、シニア犬など慎重な判断が求められるケースもあるかと思います。
それに、一度そういったものを食べると今までのは見向きもしなくなる可能性だってあります。
しつけはある程度決まった型がありますが、食事はワンコの数、家庭の数だけ選択肢があります。
正しい知識を得て、体験談も聞くなり見るなりした上で我が家なりのルールを作ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
あるフードメーカーの社長と昔よく仕事をしていたことがあったのですが、人間が食べるものと同じ品質で提供するために日夜全国を駆け巡り、生産者と交渉し、すごい熱量で着実に高品質なフードを作り上げていました。
とてつもなく膨大な知識量で私も多くのことを勉強させていただきました。
そして、今の時代はこの社長と同じように情熱を持って、ワンコのために少しでも良いフードを作り上げ提供しようと奔走している方がたくさんいらっしゃいます。
ぜひ、お気に入りのレストランを見つけるような感覚で関心のあるフードを購入し、愛犬の食いつきなどもチェックしてみたり、手作りに挑戦してみたりと大きな負担のない範囲で楽しんでみてください。