「愛犬と一緒に夏の思い出を作りたい」——その気持ちはとても自然で素敵なものです。ですが、真夏の海水浴場が犬にとって本当に快適で安全な場所かというと、実はそうではありません。この記事では、犬を海に連れて行く前に知っておきたいリスクや注意点、そしてベストなタイミングについて解説します。
🐾 犬を海水浴場に連れて行く前に考えるべきこと

たとえ「犬OK」とされている海水浴場であっても、次のような点を事前に確認しましょう。
- 混雑や騒音が苦手な性格ではないか
- 当日の気温・水温が高すぎないか
- 他の人や犬とのトラブルを避けられる環境か
お子さんが泳いでいる横で、犬も泳いでいることを受け入れてくれる方もいれば、怖がる方もいます。

☀️ 真夏のビーチが犬に向かない理由

海開き期間中(7〜8月)は人出が多く、犬にとって過酷な環境です。
- 炎天下の砂浜は50℃を超え、肉球のやけどの危険あり
- 水温が高く、熱中症や脱水のリスクも上昇
- 人の多さ・騒音・強い日差しでストレスがかかる
- ペットNGの時間帯や区域も多く、自由に遊ばせづらい
また、飼い主側も「犬同伴可の飲食店が少ない」「車内待機は危険かつ迷惑」「アイドリング禁止で冷房使用ができない」など、不自由さを感じる場面が多くなります。
🕊️ シーズンオフに連れて行くという選択|どうしても海に連れて行きたいなら

「どうしても愛犬と海に行きたい!」という場合は、真夏のピークを避けて**6月初旬や9月以降の“シーズンオフ”**を選ぶことをおすすめします。
この時期であれば:
- ビーチが混雑しておらず、犬も落ち着いて過ごせる
- 砂浜が熱を持ちにくく、肉球のやけどリスクが低い
- シーズンオフ中はペット立入可となるビーチが多く、ルール面でも安心できる
- 水温も程よく、泳ぎやすい環境で体への負担が少ない
「海開き=犬にとっての海シーズン」とは限りません。犬ファーストで考えれば、“混んでいない・暑くない・ルールに縛られにくい”シーズンオフこそ、安心して楽しめる海遊びのタイミングです。
❄️ 犬は多少水温が低くても大丈夫?むしろ泳ぎやすいことも

犬は人間より平熱が高く、涼しい環境を好みます。そのため、水温が20℃前後の少し冷たい程度であれば、かえって泳ぎやすいと感じる犬も多くいます。
特にレトリバー系などの水に慣れた犬種では、体温調節がしやすく疲れにくいという利点もあります。一方、小型犬やシニア犬、短毛種は冷えやすいため、入水時間を短くし、すぐに乾かすなどの配慮が必要です。
レトリーバー系は、真冬の海や川でも平気で入り遊ぶ子が多いです。

🏡 エアコンの効いた自宅でお留守番という選択肢も

真夏のビーチへ無理に連れて行かず、エアコンの効いた涼しい部屋で快適に過ごしてもらうという選択もあります。
快適な室温管理、静かな環境、飼い主が帰るまでの安心感。これらは「連れて行かない愛情」のかたちでもあります。
無理やり連れて行って、飼い主も犬も不完全だったということは避けたいですね。
📌 まとめ
「犬OK」と書かれていても、それが“あなたの愛犬にとってベストな選択”とは限りません。真夏の海は、人にも犬にも過酷な環境です。
どうしても連れて行きたいなら、シーズンオフに短時間だけ、無理なく楽しむことを第一に考えましょう。そして何より、「留守番」という選択肢も犬にとっては大きな安心につながることを忘れないでください。