「犬と暮らすマナー:伸縮リードの使い方と気をつけたい場所」

昨今、ありがたいことに愛犬と一緒に入れる施設が増えてきました。一方、今までOKだった施設がNGになるケースも増えてきています。

なぜそうなったのかの原因は様々だと思いますが、この記事では、伸縮リードにスポットを当てて、使う際のマナーや注意点をお伝えします。

目次

犬禁止の場所が増えてきた理由

理由のひとつに「他の利用者への迷惑行為」ということが容易に想像されます。

伸縮リードがもたらす迷惑行為とは?

伸縮リードは便利ですが、以下のようなリスクも伴います。

  • 他の通行人にいきなり近づいて驚かせる(噛んでしまう可能性も)
  • 自転車やベビーカーの進路をふさいでしまう
  • すれ違いざまに他の犬とトラブルになる

特に狭い道や曲がり角、人通りの多い場所では、伸ばした状態での使用は危険です。

しつけの観点から

伸縮リードを伸ばしきった状態で犬の散歩をすることは、しつけの観点からも良くない理由がいくつかあります。

  1. コントロールが効かない: 伸縮リードが長く伸びていると、犬との距離が広がり、飼い主のコントロールが効きにくくなります。犬が急に引っ張ったり、予測できない行動をしたりすると、飼い主がすぐに反応するのが難しくなり、しつけがしづらくなります。
  2. リーダーシップの欠如: 犬が自由にリードを伸ばしながら歩くと、犬が散歩のペース、方向を決めるようになり、飼い主がリーダーシップを取る機会が減ります。犬にとっては、飼い主が散歩の主導権を握っていると感じられなくなり、しつけが難しくなることがあります。
  3. 引っ張り癖を助長する: 伸縮リードを使っていると、犬が引っ張ることに対してあまり反応しないため、引っ張り癖がつきやすくなります。引っ張り癖を防ぐためには、リードが張らないようにすることが大切です。
  4. 適切な距離感を学べない: 犬は人間と適切な距離感を保つことが大切ですが、リードを伸ばしきった状態で歩くと、犬が常に飼い主から距離を取ることになり、周りとの距離感を学びにくくなります。
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伸縮リードで運動不足解消は難しい?

伸縮リードを使って犬を散歩させると、運動不足を解消できると思われがちですが、実際にはそれだけでは十分な運動効果は得られません。

理由は、飼い主が歩く速度に合わせた程度では、いくらリードを最大限伸ばしたとしても犬にとっての十分な運動量が確保できないからです。

私たち人間の歩行速度はおおよそ時速4〜5kmです。これに対し、犬は走るための体つきをしており、持久力も高く、一般的に8〜10km/hのトロット(速歩)を自然にこなせる動物です。つまり、人のペースに合わせた「のんびり散歩」は、犬にとって低負荷の軽い運動に過ぎません。

有効活用のポイント

伸縮リードを伸ばすのは「広い場所」と心得ましょう

例えば、他の利用者があまりいないような広場や公園で、ボールのもってこいをしたり、一緒に走ったりなどすることで運動不足の解消を図ります。

それ以外の場面では「短く持つ」のが基本です。

飼い主として心がけたいこと

  • リードは常に状況に応じて調整する
  • 他の通行人や犬との距離を意識する
  • 「自分の犬は大丈夫」ではなく、「相手はどう感じるか」を考える

メリハリをつけた散歩を心がけることが大切です。

まとめ

伸縮リードは便利な道具ですが、使い方次第で「迷惑アイテム」にもなってしまいます。

愛犬と一緒にいられる場所をこれ以上減らさないためにも、マナーある行動を心がけていきましょう。

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